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春の嵐

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4月に入って最初の週末。遅れ馳せの桜でも観にいこうか、なんて思ってたんだけど、あいにくのこの天気。今年はどうも桜には縁が無さそうだ。

週末をすっぽり覆いそうな勢いの春の嵐は、先週の初め頃から予報されていた。2日後の天気だってあまり正確じゃないのに、一週間先の週末が大荒れって、またまたすぐに「間違ってました~」、なんて言うんじゃないの?と、ちょっと目を細めて横目で見てたんだけど...いや~、正確でびっくりした。南の暖かいところでなんとなく発生して、気まぐれに育ってしまった千鳥足の台風よりも、季節の定則に則ったこの時期の低気圧の通過の方が、予想がつきやすいのかも知れない。

そういえば、桜の咲いている終盤に、「春の嵐」で一気に散るっていうのは、これまでも何度か経験している。春一番はもっと早い時期だけど、やはり春には、嵐が付き物なのだろう。

それにしても、台風でもないのに何日も前から、気象庁が週末の不要不急の外出を控えるように呼びかけるなんて、あまり記憶にない。まあこの時期の週末は、確かに様々な行楽地も賑やかで、人出を当てにした商売もたくさんあるだろうから、そのための仕入れを控えるように、などという実質的な注意喚起もあるのだろう。書き入れ時だったのに~、と悔しがっている人もたくさんいるんだろうな。


外は嵐でも、急速に暖かくなった部屋の中は、やはり春だ。あるいは、外は嵐だからこそ、穏やかに春を感じたい、ってところかな。ジャンルを問わず、女性ボーカルが大好きな僕が、こんな中で聴きたいと思って引っ張り出してきたアルバムを今日は紹介しよう。2007年のケリー・スウィートのデビュー・アルバム、「We are One」だ。

ウィー・アー・ワン(初回限定価格) / ケリー・スウィート
ウィー・アー・ワン(初回限定価格) / ケリー・スウィート


このアルバムは、最近では珍しく、FM放送でたまたま耳にしてその声に興味を持ち入手したアルバムである。まだリリースして間もない頃で、ラジオではその中の楽曲がヘビー・ローテーションされていた頃だ。

冒頭のタイトル曲、"We are One"は当時弱冠19歳のデビューで、初々しさを十分に感じさせる清新な雰囲気の音楽だったが、2曲目の"Raincoat"はノラ・ジョーンズを意識したような、少し成熟した上手さを感じさせるところもあって、単なるポップスではない、ジャズやクラシックの雰囲気も多分に含んだ音楽性に興味を持った。

  Link:  We Are One / Kelly Sweet
  Link:  Raincoat / Kelly Sweet

エアロスミスの"Dream on"や映画「グラディエーター」のテーマ曲"Now We Are Free"のカバーなどの選曲とそのアレンジも、彼女の雰囲気にマッチしていいのだが、彼女自身がソングライティングした数曲の楽曲も、なるほど19歳の女の子だな、と思わせるポップな曲で、ちょっと微笑ましい。

しかし、僕がこのアルバムで特に魅かれたのは、クラシックの素養を感じさせる楽曲である。イタリア語の歌詞に敢えて訳しなおして歌った7曲目の"Giorno Dopo Giorno"や、日本盤のボーナス曲で入っていた"Nella Fantasia"は、彼女の声の魅力、上手さの裏にあるベースの部分を素直に見せてくれている。

  Link:  Giorno Dopo Giorno / Kelly Sweet
  Link:  Nella Fantasia / Kelly Sweet

ジャンルを問わず、あらゆる魅力を身につけた清新な歌声は、まさに春の声だ。19歳であることを忘れさせるような、キャリアを感じる歌声だが、父親がジャズピアニストということもあって、やはりジャズとクラシックのバックグラウンドがあったとのこと。ただ本人はジョン・メイヤーやスティングのようなソフトロック路線を志向していたらしい。

その後、スムース・ジャズのトップ・サックスプレイヤーであるDave Kozの全米ツアーで競演するなど、順調なスタートだった。

  Link:  Frequency with Dave Koz - Kelly Sweet
      (Dave Koz がインタビュー、競演する映像もありました。)

そこそこ注目もされていたはずなのに、その後のアルバムが一向に出て来なかった。僕もほとんど忘れかけていたのだが、昨年、日本先行でセカンドアルバムがようやく発売された。一枚目の勢いからいえば、この5年は長すぎる。何故だろうと調べてみると...

100曲近くの新曲を世界中の共作者とともに書き上げ、セカンドアルバムのレコーディングに入った最中に母親が不治の病に罹り、一人っ子だった彼女はレコーディングを中断して看病したそうだ。母親を看取って2週間後に、父親もガンであることが発覚。結局昨年の6月に両親ともに亡くした彼女は、ようやくレコーディングを再開したらしい。長いブランクには、理由があったのである。

そして発売されたセカンドアルバム。実は、僕はまだ聴いていない。あの可憐で清新な19歳のケリー・スウィートにその後起こったことを考えると、恐らくその音楽に反映されているであろう影響を、僕は恐れているのだろうか。あまり変わっていて欲しくない、そんなことを思ってしまうんだけど...取り越し苦労だろうか。

そういえば、春の嵐の方だけど、そろそろ大荒れも最高潮に達しても良さそうな時間だけど、外は案外盛り上がっていない。う~ん、それこそ取り越し苦労だったりして。

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